カイゼンのための会計とは? 二元原価体系図のススメ

Posted on Jul 20, 2010 in blog

こんばんは

少し前の話になりますが日経BP社Tech-onにコラムをアップしました。

6回目:だから『カイゼン』が進まないんだよ

このブログでも何度か書いてますが、ものづくりを正しく評価できる会計というのが今の日本にはありません。

「現場力を正しく評価し、現場のモチベーションを上げ、カイゼンを促進させる」

これが、会計の基本であると思っています。

しかし、
こと、「会計」と名がつくと、難しい計算だったり、難しい理論ばかりが横行しています。

そのためにも

機種別で行うカイゼン・予算管理(≒原価企画)」

部門別で行うカイゼン・予算管理(≒原価管理)」

の整合を取る二元原価体系図 <コラム6回目の図2、3を参照>の導入が欠かせないと思っています。

先日、このカイゼン会計について、管理会計の先生方と意見交換をさせて頂きました。
やはり、カイゼンが促進され、モノづくり力がある企業というのは、この機種別予算と部門別予算の整合を取っているようです。
それがものづくり力というものなのでしょう。

多くの企業での予算管理というのは、部門別予算管理を指します。
そうなると、部長・課長は自分の担当の部課の予算管理だけに責任を負えばよいという発想になりがちです。
原価企画活動による機種別原価低減活動や部位別の緊急原価低減活動など、部門横断のプロジェクト活動が名ばかりで終わっている企業が大半を占めています。

このプロジェクト活動における予算管理(目標管理)の責任と部門予算管理の責任の2つの軸を整合させる。これが、カイゼンを正しく評価し、現場のモチベーションを上げる第一歩だと考えます。

是非、皆さんの企業でも『二元原価体系図』の導入を検討してみてください。

日経BP社 Tech-on! ものづくり復活の会計術 6回目:だから『カイゼン』が進まないんだよ

2010年7月20日
心をこめて・・・