Posted on Mar 16, 2010 in blog
こんばんわ。
前回、本離れに歯止めがかからないかと電子書籍端末に妄想してしまいました。
書ききれなかった思いが少しあるので。
“電子化”の重要な要素として、インターネットとの連動ですね。
そして、インターネットと関連すると、無料化という流れが必ず来てしまいますね。
クリス・アンダーソン氏の「FREE」にもあるように、無料化の波は避けられないでしょう。
実際に、
その「FREE」も人数限定で全文無料公開をし、
角川文庫においても、CEO角川歴彦氏の本を期間限定で全文無料公開をする動きも出てきています。
電子書籍化が進む事は、想像に難くないと思います。
書籍そのものの価格が無料になる。
そうなると、ビジネスモデルとして、容易に想像出来ることとして、
①関連コンテンツでの収益確保
小説だと、前編だけ無料で。後編は有料とか。
②有料版と無料版での購入可能時期の分離
■有料版⇒無料版
まずは有料版で販売。1ヶ月後は無料版。お金を払えば先に読むことができる。
1Q84などの大ヒット書籍だと、お金を払ってでも良いと思う人もいるはず。
■無料版⇒有料版
FREE、角川氏の本見たいな感じ。無料で読んでもらい興味あれば購入。
③広告での収入確保
完全にコンテンツでは、儲ける想定をしていない。企業からの広告収入モデル。
例えば、
情緒あふれる田舎描写の小説があったとしよう。
あ~。こんな町行きたいなぁと思った時に。
電子書籍端末の下に、JTBからのその町への旅行企画が出る。
それをクリックして、契約すれば出版社にお金が入るって感じです。
ビジネス書籍でも、ロジカルシンキングの本を読んでいて、
端末の下に、グロービスの広告が。とかね。
まぁ、こんな感じに無料化って進むんだろうなぁと想像してみました。
もう一つ付け加えておくと、紙 vs 電子。
電子書籍に対抗して、紙の書籍がどのように生き残るかです。
即時に購入。
便利機能あり。
価格が安い(場合によっては無料)。
となれば、
確実に紙の書籍需要は減ってしまいます。
まぁ、別に紙の書籍を無理に残す必要は無いのでしょうが、
紙は紙で生き残りを考えないといけませんね。
そうなると、まず直近の問題としては、『再販価格維持』の問題があります。
簡単に言うと、
書籍の値段を書店が勝手に決められない。
言い換えれば、
出版社側が決めた値段以外では、売ってはいけない。
私も今まで、何度も書店に足を運び、何百冊の本を買ってますが、
あ~確かに・・・・
って、盲点でした。
普通。
食料品・日用雑貨だったら、
地域特性や売れ行きに応じてスーパー独自の判断で値付けをしますよね。
小売側の情報収集とその時の判断が売上貢献に寄与することになります。
家電でも同じですよね。
同じビックカメラでも有楽町と新宿で同じものが、違う価格で売られていますよね。
車とかでも、
実際には、地域や近くの他のディーラーとの競争により、店舗によって値引率とかも変わりますよね。
日用品なら、小売りにて価格が決められるのは常識ですが、
書籍に関しては、書店の判断で値引きって無いですよね。
改めてそう見ると、不思議ですよね・・・・
(ただ、食品などは、小売りが不当に安売りして、生産者の利益を搾取しているケースがあるので、
小売にて価格を決める場合は、生産者と小売(&卸)の利益配分のルールが重要となります)
この書籍価格の自由化というのが、書籍の普及にも寄与すると考えます。
また、紙の書籍が、電子書籍と対抗するためにも、柔軟な価格設定がないと本当に衰退の一途を辿ってしまいます。
個人的には、紙が無くなってもらいたくないので、再販価格の検討をしてもらいです。
また、最近は、一部、出版社側が非再販として販売を許可する 『 バーゲンブック 』 が出てきています。
しかし、対象書籍も少なく、まだまだ本格的になってないですね。
2010年。
iPadが出れば、電子書籍市場はいっきに拡大されると思います。
書籍の行く末が不安でもあり、楽しみでもあります。
2010年03月16日
心をこめて、今日一日を。