Posted on Feb 4, 2015 in blog
設計ナレッジを可視化をするご支援をしています。設計ナレッジと言っても、経験・工夫・苦労・失敗・ルール・背景など様々な観点での洗い出しが必要となります。そこで重要になるのが、『 言語化する 』ということです。
設計内容は、言葉(口頭) や CAD(形状)で伝えられることが多いのが現状です。そのため、設計者自身が設計内容を言語化するということ自体に慣れていません。
まず、製品構造を体系化するにあたって、「品名」と「方式」を可視化しますが、その 『 名付け 』 に皆さん苦労します。
特に、方式違いがある部品や機構の時に苦労します。品名・方式に 『名付け』 できるかが、言語化の第1歩となります。※ある部品をスライドさせる方式として、ローラー方式や直動ガイド方式の方式違いなどのこと。
方式名でよく見かけるのが、「標準型」「特殊型」などよく見かけます。時には、「○○案件式」みたいな通称を使って会話していることもあります。いつも形状や図面で会話しているとこうなってしまうことが多いのです。まず、この正しい名付け(言語化) ができれば、設計やモノの見方がかなり変わると思います。
言語化は、「名付け」した部品や素材に対して、「設計諸元」「デザインルール」「その根拠」を紐付けていきます。それらは全て言語化という過程がつきまといます。図面、ポンチ絵などは視覚的にわかりやすく設計を理解した気になりがちです。3Dモデルになればなおのことです。無論、絵の情報により直感的に理解することで気づくことも多いと思いますが、今までの設計は絵に頼りきっており、設計をわかった気になってしまっています。※この「直感的に」という事に依存しすぎていたのだと思います。
だから今、設計を言語化することが、設計を改めて見つめなおし、本質を考える機会になります。
言語化ができれば、次に情報化、そしてIT化という風に設計をステップアップしていくことができます。強い設計・楽しい設計・新しいことをどんどんできる設計に生まれ変わるためにも、「設計の言語化」にチャレンジしてもらいたいです。
2015年2月4日
想像力をもって・・・・ プリベクト 北山一真