Posted on Mar 31, 2015 in blog
設計や開発は、競争力がある製品を生み出し、常に高みを目指す必要があると考えてます。発想力も問われるし、ゼロベース思考も求められる。だから、常々、設計を我慢させるような「設計標準化」の取り組みはナンセンスであり、設計高度化を説いてきました。決して我慢させてはダメと強く思います。
しかし!
だからといって、制約が不要というわけではないです。逆説的ですが、『 制約があるからこそ、自由がある 』 ということです。制約がないところに、真の自由や発想は生まれない。
しかし、間違った制約を与えると間違った方向に思考が向いてしまいます。制約は思考や意識を方向付け、思考の流れを作り出します。だから、どのような制約を与えるかでOutputがかなり変わってくる。では、設計にとって、最も大切な制約は何か?
それは、『 固定費マネジメント 』だと思ってます。
固定費マネジメントとは、設計者が固定費を増やさないようなコントロールをすることです。機能を実現するためには、材料や部品といった変動費を扱い、逆に、固定費は儲けを担う。(* 固定費がなぜ儲けにつながるかは別の機会にまた書きたいと思います)少し乱暴に書くと、「顧客要求品質を満たすための設計基準(変動費マネジメント)」 と 「儲けを生み出す制約の原価基準(固定費マネジメント)」 の2つが存在します
経営方針として、固定費マネジメントを制約にします。逆にそれさえ守れば、あとは自由に暴れさせ環境が作れます。標準化やルールなど縛ることもいっさいせず、管理もしなくてもいい。「設計の自由度」と「儲け」の両立のために、企業として何の制約を置くかを是非議論してもらいたいです。
2015年3月30日
一生懸命に・・・・ プリベクト 北山一真