設計や開発は、競争力がある製品を生み出し、常に高みを目指す必要があると考えてます。発想力も問われるし、ゼロベース思考も求められる。だから、常々、設計を我慢させるような「設計標準化」の取り組みはナンセンスであり、設計高度化を説いてきました。決して我慢させてはダメと強く思います。 しかし! だからといって、制約が不要というわけではないです。逆説的ですが、『 制約があるからこそ、自由がある 』 ということです。制約がないところに、真の自由や発想は生まれない。 |自由を勝ち取るための制約とは? しかし、間違った制約を与えると間違った方向に思考が向いてしまいます。制約は思考や意識を方向付け、思考の流れを作り出します。だから、どのような制約を与えるかでOutputがかなり変わってくる。では、設計にとって、最も大切な制約は何か? それは、『 固定費マネジメント 』だと思ってます。 固定費マネジメントとは、設計者が固定費を増やさないようなコントロールをすることです。機能を実現するためには、材料や部品といった変動費を扱い、逆に、固定費は儲けを担う。(* 固定費がなぜ儲けにつながるかは別の機会にまた書きたいと思います)少し乱暴に書くと、「顧客要求品質を満たすための設計基準(変動費マネジメント)」 と 「儲けを生み出す制約の原価基準(固定費マネジメント)」 の2つが存在します ...
Read More設計ナレッジを可視化をするご支援をしています。設計ナレッジと言っても、経験・工夫・苦労・失敗・ルール・背景など様々な観点での洗い出しが必要となります。そこで重要になるのが、『 言語化する 』ということです。 |「脱!形状」の意識が言語化の第1歩 設計内容は、言葉(口頭) や CAD(形状)で伝えられることが多いのが現状です。そのため、設計者自身が設計内容を言語化するということ自体に慣れていません。 まず、製品構造を体系化するにあたって、「品名」と「方式」を可視化しますが、その 『 名付け 』 に皆さん苦労します。 品名は、機能、役割、目的 を示す名にする 方式は、機能を実現する方法、構造的な違いを示す名にする 特に、方式違いがある部品や機構の時に苦労します。品名・方式に 『名付け』 できるかが、言語化の第1歩となります。※ある部品をスライドさせる方式として、ローラー方式や直動ガイド方式の方式違いなどのこと。 方式名でよく見かけるのが、「標準型」「特殊型」などよく見かけます。時には、「○○案件式」みたいな通称を使って会話していることもあります。いつも形状や図面で会話しているとこうなってしまうことが多いのです。まず、この正しい名付け(言語化) ができれば、設計やモノの見方がかなり変わると思います。 |言語化の過程で「本質を見る」「設計を考える」が身につく...
Read More技術者の経験・工夫・努力・失敗(私はこれを技術資産と呼んでいる)を可視化し、共有し、高度化していくコンサルティングをやっていると、この技術資産をどう管理していくか知的インフラのあり方に悩みます.ここ20年くらいで企業としての技術資産のあり方が変わったと思いますので、知的インフラのあり方について書き記したいと思います. ■ネットワーク型の知的インフラ 経験や技術資産を企業として管理し活用する仕組みとして知的インフラの構築が必要です。昔は、先輩は自分より知っていて、先輩は後輩の道のほとんどを通っています。後輩の経験を包含し、より幅の広い知識を有しているため、「ピラミッド型」の技術資産のあり方だと思っています。積上・年功序列・一本道・農耕組織などのキーワードが当てはまります。そのため必ずベテランはマイスターであり、組織の中で何でも知っている大黒柱となるのです。 一方、ここ10年,20年の傾向としては「ネットワーク型」になっているように思えます。組織内で経験の領域が分散されており、ある意味分業やM&Aが進んでおり、経験が分散されてるとも言えます。分業型・多角事業・M&A・狩猟組織・個の独立などのキーワードが当てはまります。先輩や組織長が設計レビューしようとしても自分のやったことのない設計図面をレビューすることが増えてきていると思います。 ■ネットワーク型の知識へのふるまい方...
Read Moreみなさま。あけましておめでとうございます。 2015年が始まりました。プリベクトの今年の抱負は、「礎」です。2015年2月で創業丸 5年 となります。2014年はソリューションセミナー、ITソリューションベンダーとの協業セミナー、学会などプロジェクト活動以外にも力を入れた年になりました。次なるステップに挑戦するためにも、5年間で培ってきた経験を振り返り、足元を固めるという意味で「礎」を抱負にしました。 「技術」と「会計」を融合する。このコンセプトを実現すべく企業改革を支援したり、研究を重ねているのですが、どうしてもまだまだ間違った認識が広まっています。「 設計の見直し=BOM/PLM 会計の見直し=ERP 」 このような先入観のもと、間違った改革活動をしている企業を多く見てきました。設計の改革はBOMなのでしょうか?ERPを導入すれば会計は良くなるのでしょうか?これらの活動はバラバラに行われており、企業の付加価値と採算性を左右する設計領域において、「技術」と「会計」がバラバラとなっています。魅力ある製品かつ儲かる製品を実現するには両方の融合が欠かせないのです。 ...
Read More2014年 9月 21日に 原価計算研究学会 全国大会にて 研究報告 をしてきました。 (大会についてはこちらから)神戸大学にて開催されました。大会3日目の第2報告で、全国大会での報告は今年で4年目になります。今年は、日本管理会計学会の全国大会が9月12日にもあり、慌ただしい9月を送りました。 「見積原価計算の問題点と発展的活用 〜顧客価値会計の概念を用いた考察〜」というテーマでの報告です。この見積原価計算は、殆ど研究がなされておりません。私が尊敬する田中雅康先生が近年で論文をだされているくらいで、ここ20年で論文は殆ど出ておりません。コンサルタントの立場からすると非常に不思議でならない状況です。 ”設計・開発でコストの約80%が決まる” ”製品開発におけるコストマネジメントは重要である” などと言われておきながら、その根幹を担う見積原価はいまだ勘見積!なんて馬鹿げた状態であるにも関わらず、見積原価計算について研究がなされておりませんでした。なので、見積原価に特化した報告にいたりました。過去のブログ(Blog:見積原価の難しさ・・・)に報告主旨を記載してますので良かったら見てください。 報告は20分。ディスカッサントコメント5分。質疑10分。と非常に短い時間でしたが、しっかりと見積原価計算の問題点と今後の方向性について報告できたと思っています。 見積原価の問題を端的に示せば、”属人的な勘見積”...
Read More2014年 9月 12日に 日本管理会計学会 年次全国大会にて 研究報告 をしてきました。 (大会についてはこちらから)青山学院大学にて開催されました。大会2日目の第2報告でした。年次全国大会で研究報告をさせてもらうのも今年で4年目となります。研究を主とされている大学先生方への報告となるので、いつものセミナーとは勝手が違います。 「戦略的固定費論〜原価企画と顧客価値会計による固定費の考察〜」というテーマで報告しました。今回はじめて固定費のみに着目して報告を行いました。報告の主旨は過去のブログ(Blog:戦略的固定費論)に記載してますので良かったら見てください。 報告は25分。質疑10分。と非常に短い時間でしたが、固定費の問題提起と、今後の研究の方向性のポイントについては伝えられたと思っています。大きな問題なのが、固定費は ”自分が使っている” という意識が薄く、どうしてもおざなりになりがちです。だから、計算に不公平があっても誰も気に留めてないということです。 例えば、「開発案件Bのために設備改修した費用が、なぜが案件Aが負担している」ということが多くの企業で起こっています。一般常識からしたらこんな事ありえないですが、会計の世界だと、固定費計算ロジックをしらないためそうなってしまうんです。これは、問題の1つでしかないです。今回5つの問題点を提起しました。前述の問題は1に該当します。※報告資料は後日公開しますので興味のある方は資料を参照してください。 固定費マネジメントの問題点 <計算の不公平性> 1.受益と負担の不一致...
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